以前、マイクロアグレッションについてご紹介しました。
その内容はこちらです。
今回は、書籍「日常生活に埋め込まれたマイクロアグレッション」の一部を引用し、改めて紹介するとともに、その一つの活用方法について書いてみました。

マイクロアグレッションには三つの主要な形態があるとされています。
一つめは、マイクロアサルトです。
意識的で意図的な行為を指します。例えば、4本指を立てる、手の甲を頬にあてる、エッタやチョン、池沼、キチガイなどの賎称語や蔑称を用いるなどです。明らかな軽蔑であり、特定の人を攻撃する環境をつくり、その個人が持っている価値を貶める、避ける等の差別目的の行為があるとされています。
二つめは、マイクロインサルトです。
マイノリティがいないことを前提とするコミュニケーションなどや、マイにリティは、こうした地位や役職にはつかない・ついていないなどの言動が挙げられます。例えば、店長を男性だと思い込み、女性店長を無視したり、店員扱いするような言動、部落にルーツがある講師がいる喫煙所で「同和の話、もう聞き飽きた。寝ていればいい」と言動を目の前で繰り広げられるなどです。
三つめは、マイクロインバリデーションです。
マイノリティのカミングアウトの有無に関わらず、「気にしない」「関係ないといった態度、差別被害を受けている・受けることへの不安を抱かされていることを無視したり、排除したり、否定したり、価値のないものとして取り扱うことです。マジョリティとマイノリティの特権の差異が確実に存在しているにも関わらず、それを無視し「平等な扱いをしている」と主張することなどもあてはまります。

最近、地元の市議会での議員による発言に対し、抗議をしました。抗議理由はマイクロアグレッション、特に「マイクロインバリデーション」が生じたからです。
「行政が同和地区を残すことは、同和地区と同和地区外との壁をつくることになり、差別解消に逆行する」「同和と名のつく部署や計画、施策、条例を廃止すべき」という議会での主張がありました。
同和地区にルーツのある地区の外で居住する人々が被る差別被害は、行政によってもたらされているものなのかということです。
①市民意識調査で明らかになっている差別意識
②市内の宅建業者に寄せられる取引物件が同和地区か否かの問い合わせ
③インターネットの深刻化する部落差別
④未だ相次ぐ差別発言や落書き、投書、結婚差別等の部落差別事象
⑤生活実態調査等で明らかになっている部落差別被害の実態
などが明確に存在しているにも関わらず、それを一切「無視・無効化」する答弁は、議会であろうと選挙であろうと看過できない、してはいけない差別問題です。
議会や議員が、執行部の施策のあり方について意見したり、批判したり、提案することは仕事なので、当然のことですが、その際にマイクロアグレッションなどの「差別」を生じさせることは別問題です。
同和行政や教育廃止論が直接、マイクロアグレッションに該当するのかどうかは、今の私では判断しかねるところがありますが、少なくとも「今、部落差別が残念ながら残っている・起きている」という「事実」がある以上、そのことに何もしない、無視をするような主張は、許容されてはいけないと思います。
ご紹介した本はこちらです。
ご覧いただき、ありがとうございました。
